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『英文解釈教室』を哲学的に考えてみる

【英語のシンタックス(統語法)への超越論的内省(意識に対する意識)の仕事:伊藤和夫英文解釈体系】

伊藤和夫『英文解釈教室』(初版1977年、改訂版1997年、新装版2017年)は、英語の「無意識」の思考過程を言わば「超越論的」に内省することをとおして、「意識的」に言語化することによって成立したすごい本だと思われます。

ここでいう「超越論的」とはイマニュエル・カントが『純粋理性批判』の中で「超越的」という言葉と区別した概念です。

「超越的」とは「神」など人知の及ばないもの、「理性」では説明できないものを「理性の越権」を行って主張するもので、近代的認識からは相入れないものであるのに対し、「超越論的」とは、人間が自らの認識は、どのような仕組みになっているか、検証する態度を言います。

「超越論的」であるとは、言い換えれば、自らの「意識に対する意識」をするということです。

伊藤和夫先生の英文解釈体系は、同様に、英語のネイティヴスピーカーが言語行為を行う時、英語のシンタックスの中の「意識」は、どのように英語を処理しているのかを、「超越論的」に(「意識に対する意識」)検証して、そのシンタックス(統語法)を解き明かしたもので、これを習得すると、ネイティヴスピーカーと同じように英語の言語行為を行うことができるという、個人的には、本当に「どうやったらこんなことができたのだろう!」と「驚嘆すべき」仕事だと思われます。

 

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